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第48話 君の祈りが、翼をひらく

Author: 東雲明
last update Petsa ng paglalathala: 2026-09-30 18:33:11
「ミユウ、もう一度正天使に覚醒しなさい。そこまで龍夜を思う気持ちがあるなら、もう一度出来るはずです!」

 ルゥの声に、ミユウの白い翼が小さく震えた。頭上から吹き込む風が羽の重なりへ入り込み、銀髪を頬へ散らす。胸元まで持ち上がった両手は、祈る形になる手前で止まっていた。

 その目が、俺の顔から肩へ落ちた。裂けた制服の下には浅い傷が残っている。ミユウは何かを言いかけ、唇を結んだ。俺が剣の柄を握り直すと、その動きを追った眉が、今にも泣き出しそうに寄った。

「ミユウ。こっち、見ろ」

 呼びかけても、すぐには目が合わなかった。彼女は俺の腕を見つめたまま、自分の指を握り込んでいる。俺は剣先を石床へ下ろし、空いた左手を差し出した。

 ミユウの手が伸びてきた。けれど、触れる寸前でためらい、指先が宙に浮く。その隙間を埋めようと身体を傾けた途端、胸の奥がきつく疼いた。息が詰まる。気づかれる前にやり過ごしたかったのに、ミユウの手はもう俺の手首を支えていた。

「……痛いんでしょ。無理して、笑わなくていいよ」

 自分がどんな顔をしていたのか、その言葉でわかった。

 俺はゆっくり膝を折った。床に散った砂が制服越し
東雲明

傷ついた龍夜とミユウが手を重ね、互いを頼る気持ちを確かめ合う第48話。触れ合う指先や視線ににじむ二人の想いと、城の闇を照らす正天使覚醒の壮大な描写が見どころです。守られるだけでなく、隣で一緒に戦いたい――ミユウの願いが、龍夜の再覚醒への決意にもつながります。今回から字数を減らして読みやすくします。

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